のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

車内誌を見て閃いたから弾丸トラベル

JR東日本の新幹線を利用する方なら誰でも知っているトランヴェールという車内誌が座席の背中に入ってます。

 

毎月新幹線で介護帰省するようになって以来、その月の特集をパラパラめくっては旅行に出掛ける心のゆとりなんかないなぁと冷めた感覚で眺めていました。

 

今年になってからなぜか東日本管轄ではない北陸が特集されていました。

 

これって新幹線で出掛けてほしいということよね?

 

介護卒業後も相続やその他の雑務で心が休まりません。

 

相変わらず肩甲骨周りの痛みとみぞおちのつかえに悩まされ通院も続けています。

 

思い切った気晴らしが必要なのではないかと判断し次の帰省前に行ってみることにしました。

 

なんとなしに直感で決めた日程が占いの暗剣殺(運気の良くない時期)の抜けた日だったのも奇遇でした。

 

あ、なんかついてる。

 

たびたび起きるシンクロです。

 

もうそれだけで間違いないなと確信し、あまり調べたりせず現地で聞いて教えてもらうことにしました(単純に疲れて面倒だったのです)

 

出発当日は朝から土砂降り。ゆっくり出掛けて身体を休め永平寺への行き方を確認し、翌日は快晴のなかのんびり参拝できました。

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去年の今ごろは大雪で高速が立ち往生したのは記憶に新しいところです。

 

永平寺は多くの雲水さん(修行僧)がお務めしていて読経時間にも間に合いました。

 

その後、トランヴェールに掲載されていた門前のお蕎麦屋さんで精進料理セットをいただき有名な胡麻豆腐も越前そばも両方味わえました。

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実はこういう経緯で来たんですと店主に話すと「11月頃の取材だったんですよ」ととても喜んでいました。

 

おそらく誌面を見て来る人がどれだけいるか期待していなかったのでしょう。

 

トランヴェールを見たときの閃きは間違っていなかったようで、往復は雨降り滞在中はずっと快晴でとても恵まれた日程でした。

 

いうこと聞いてなぜ治らないの?と回復を焦る

なかなか肩甲骨周りの痛みが良くならずドクターショッピングを繰り返していた私は、都度アドバイスを真摯に受け止めていました。

 

長いあいだの間違った身体の使い方やものの考え方、認知症の母の遠距離介護に伴うストレスは数値化できず目に見えません。

 

三者からは「好きで実家に通っているのだろう、仲良し家族なんだな」ぐらいに思われていたかもしれません。

 

介護を休む選択もありましたが、認知症は進行していく病で少しのあいだ会わずにいると前回とは状況が変わっています。

 

老老介護で頑張っている父のサポートも必要でしたから、はじめは1ヶ月おきが毎月になり最終的には月に3回帰省していました。

 

1人で2人の親をみる。

 

父は自立していたけれど後半はMCI(軽度認知症)と診断され母の入所のタイミングをどうするか決めかねていました。

 

親の老いるスピードに抗うことはできません。

 

私が健康でないとなんのために通っているのかわからなくなります。

 

大きなカバンに着替えのほか介護関係の書類を入れて満員電車から新幹線、そこから更に乗り換える道のりをずっと往復していました。

 

常に肩から背中は緊張で悲鳴をあげていました。

 

リラックスして軽くウォーキングなどで身体を動かして。

 

ええ、どれもやってますよ。

 

帰宅するたびカイロプラクティック鍼灸治療で身体を騙しつつ、良くならない原因が介護だと認めたくなくて苛立っていました。

 

苛立ちから期待することをやめ諦めになりました。

 

ようは自分で自分をうまく飼い慣らし、ある程度の不調を受け入れるという結論を無理やり導き出したのです。

 

iPhonに奥様の写真を貼るガイドさんに案内される

今は地方都市でもおもてなし観光ガイドさんがいて街中の歴史や面白い場所を案内してくれます。

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期待せず福井市の観光ガイドさんをお願いすると、元々スーパーの常務までされ、今は農産物の直売所の立ち上げやハローワークで販売や接客を教えたりとにかく多忙な方があらわれました。

 

ご自身も旅が好きでフェリーで北海道へ上陸し車で福井まで帰ってきたり九州をゆっくり回ったり公民館のお仲間とバス旅行をしたりとにかく動いて楽しんでおられるとか。

 

お孫さんがビームスに就職内定して、軽井沢のアウトレットでジャケットを購入して着て歩いたら皆んなに褒められたと嬉しそうでした。

 

iPhoneの裏に奥様のシールを貼って「いつも連れて歩いてるんです」だって♡

 

福井城の敷地は平成元年まで地元の名士加藤家の所有だったとか、同行の方の眼鏡が壊れて鯖江メガネを買うのに付き合ったり、お市の方が自害した場所を案内されたりハプニングと学びの両方を体験できました。

 

こんなに濃密な時間を過ごせて無料だなんて感激です。

 

いくら検索しようがガイドブックで予習しようが現場でしか知り得ない情報のほうが多いのですから。

 

私がこのツアーを知ったのも越前鉄道の駅でたまたまチラシを手にしたからでした。

 

やっぱり9割の偶発性を味わえてますね。

休み方を知らないと身体がアラームを鳴らす

頭だけで疲れを判断しないほうがいいようです。

 

若い頃ならそれでもいいでしょう。

 

しかし加齢で体力気力が下り坂のタイミングに親の介護が重なると自分の限界がわからないものなのです。

 

もっと大変な人もいるのに。

 

このぐらいで弱音を吐くなんてできない。

 

まだ限界じゃない。

 

頑張ってないと思われたくない。

 

どれも私自身が感じていたことです。

 

でもね、もうそろそろ疲れを認めましょう。

 

自分を労われるのは自分だけですから。

 

介護は身体介助だけでなく、面倒な書類や手続き、ケアマネさんや役所とのやり取りも含みます、というよりそれらによって消耗します。

 

慣れた専門職の人なら毎日のことですが、ケアラー(介護者)にとってはどれもこれも初めてだらけです。

 

どちらかというと気力が先に尽きてしまうかもしれません。

 

ちょっとした気晴らし、カフェでぼんやりお茶するとか街をぶらつくとか本当に些細なことで救われるんです。

 

整体やマッサージもいいと思いますよ。

 

本当に動けなくなる前に先に休みましょう。

 

私は胸がつかえて食べ物が喉を通らなくなっても理由がわかりませんでした、というよりただの疲れだと思いたくて放置していました。

 

身体はもう限界だから助けて、休んで、と私に訴えていましたがつい無視していました。

 

気づけなかった私に友人から指摘が入り検査すると酷い貧血とメンタルからくる消化器官の異常がわかりました。

 

一度よくなりましたがすぐ再発し今に至ります。

 

もうね、思い切って行方不明になってもいいかもしれませんね。

 

 

夢の叶え方 1割の計画性だけでかこさとし記念館へ

幼少からだるまちゃんシリーズや玉子とにわとりの絵本など「かこさとしかがくの本」の大ファンでした。

 

2年ほど前に都内で展覧会がありましたが期間が短く行けずじまいでした。

 

からすのパン屋さんシリーズは復刻版でセット販売までされているし、なんとかまとめて見ることはできないだろうか?(書店ではなく展示の形で)

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どうやらかこ先生の地元に記念館があるらしい。

 

そこまではわかりましたが果たして絵本の展示のためだけに福井まで行くのってどうなの?

 

とは思いつつやっぱり行かないと死ぬとき後悔しそうです。

 

これまでなら最小コストで最大パフォーマンスをあげようと事前に調べたり計画したりしていましたが、もうそんなことに興味も失せ成り行き任せにしてみました。

 

一割の計画性と九割の偶発性ですね。

 

福井駅前や武生駅前の案内所で親切に教えていただき、巡回バスで乗り合わせた地元民とお喋りを楽しみながら記念館に到着しました。

 

派手さはありませんがかこ先生の著作物の大半がありファン垂涎の場所です。

 

からすのパン屋さんやだるまちゃんのコスプレ衣装もあり撮影コーナーが設けられています。

 

歴史ものや元素記号をわかりやすく解説した本があることも初めて知り、スタッフさんが熱く語るので後から買うため写真を撮っておきました。

 

「これ教科書にしたいぐらいですよ」というほどの内容で勉強嫌いの大人でもすんなり入っていけそうな構成です。

 

アンケートを書くと遠くから来てくれたからと非売品のポストカードと栞をいただきました。

 

お昼は親切に越前そばの有名店まで案内していただき初めておろし山かけそばを食べました。

 

巡回バスの中はかこ先生が作詞した曲が流れていたり、越前市の成人式はかこ先生の色紙がもらえるなど地元の方に教わりました。

 

成り行き任せのわりに出会う人々に親切にしていただき、さほど調べずとも充分すぎるほど満足できた旅でした。