死に方は選べる?
一年のあいだに相次いで両親が亡くなり二回喪主を務めました。 父の突然死から10ヶ月、ようやく相続手続きが済んだのを待っていたように認知症の母の容態が急変しました。 なんだか状況が掴めないまま次々やってくる事務処理に忙殺され、なんども実家を往復…
都市部では葬儀待ちのご遺体の安置所が不足しています。 集合住宅が多いでしょうから、病院から寝かせたままで搬送し納棺するスペースはないでしょう。 棺はエレベーターに入りません。 だから病院や施設で亡くなると自宅へ戻らず直葬するケースが殆どなんで…
今回は母の四十九日と父の一周忌法要、母の納骨などの打ち合わせのためだけに帰省です。 まず親戚、地域の方々の出欠確認です。ご近所は案内文持参で一軒ずつ訪問してお伺いします。 不在またはご家族だけのときは、あとから電話で確認します。 田舎で高齢者…
親が突然死すると同居でもない限り、どこになにがおいてあるかなんて聞いてないのではないでしょうか? 金庫があったとして、その鍵は預かっていますか?または鍵のありかを知っていますか?ダイヤルキーの番号を知っていますか? その中に権利書や保険証券…
父の一周忌と母の阿経忌が同日なので、近所のお花屋さんでアレンジメントを作ってもらいました。 PCスクールの先生のお宅のアレンジメントが綺麗で「どちらで作ってもらったのですか?」と聞いて紹介されたお花屋さんです。 いつも季節の花を絶やさず、宣伝…
葬儀場の空き状況も大事ですが友引に葬儀はしませんし、希望日に浄斎場(火葬場)も空いていなければいつまでも日にちが決められません。 空いている日に入れるよりないのです。 母のときは友引を挟んでいたのと、既に予約でいっぱいで亡くなって1週間ほど後の…
なにげにツィートしたらやたらリツイートされて驚いたのですが、胃瘻にしても自分の唾液で誤嚥性肺炎を起こすって知られていないんですね。 実は私も身内が胃瘻にしたからこそ体験したことで、普通は知らないままでしょう。 胃瘻は口から食べられなくなって…
今は病院で亡くなっても家に戻らず葬祭会館などに直葬するケースが多いでしょうね。 うちは地方の田舎なので、まずはご遺体と一緒に家に戻り、祭壇をしつらえて僧侶に枕経を上げてもらいそれから葬儀の打ち合わせです。 何人列席するかによりホールの広さと…
母の納棺に若くて可愛らしい女子がやってきました。 重いメイクボックスを携えて、とてもきちんとした対応でした。 湯灌からメイクまでそばで仕事を見せてもらい、どうやって勉強するのか?など質問すると 「学校などがあるわけではないので、師匠に弟子入り…
10年も介護を頑張ったじゃないかと自分で自分をねぎらうも遠い昔の嫌な記憶が蘇ってきたり、私のことがわからなくなった母でも、もうお世話できなくなる寂しさもあり複雑でした。 父の葬儀から1年経たずにこの日がくるなんて思いもよりませんでした。 母は施…
強情で柔軟性のない高齢者に接したとき、なんともいえない悲しい気持ちになります。 いずれ自分も行く道だろうに。 過去の成功体験に固執して今に合わせようとしない。 昔はこうじゃなかった、前はもっと良かったのに。 どんどん時代に取り残されているのに…
母は入院先で最期を迎えるだろうことを主治医が判断し担当ナースより連絡をもらいました。 県外に暮らしていて、それでも月に2、3回面会に来る私にナースステーションの皆さんが気づかいしてくれて、施設のお部屋キープ代もかかりますよね?先生に訊ねてみた…
りんご病と診断された母は点滴をしながら施設に帰り、みるみる元気になってきたので安心して帰宅しました。 翌朝、お墓まいりを済ませた私にまた連絡が。 昨日より状態が悪いので、午後受診の予約を繰り上げて今から病院へお連れしますとのこと。 急いで私も…
お盆の数日前から母が発熱し寝汗をかき、ほっぺたが真っ赤になって食べ物も水分も取れなくなりました。 私の帰省に合わせたのか、施設からまた連絡が入り「再度、受診しますがこれますか?」って。 ちょうど実家でお盆の準備をしていたところでした。 あ、ま…
去年まではおおよそのことは父に任せていましたからね。 また今年も同じようにお願いしておけば、私は仏壇周りの掃除やお盆あとの片付けぐらいすればいいやと踏んでいました。 しかし現実は違いました。 その父がもういないのですから、叔母に手伝ってもらい…
税理士さんが相続計算書を作成してくれて、ようやく口座振り込みができることになりました。 疲れ切っていたので、手元現金に計上されていて実際は母の口座にすでにある額を二重振り込みしてしまいました。 帰宅後気づき銀行に確認をしましたがすでに振り込…
父がいなくなっても悲しさは殆どなくて、姿は見えないけれどいつも一緒にいる感覚なのです。 人に話すと驚かれるのですがこれはどういうことなのでしょうか。 もうこの世での互いの役割は済んだということなのか、だいたいの考え方は把握しているからなのか…
たまたまテレビを見ていたら作家の曽野綾子先生が老々介護スタートと同時に「家中のものを捨てた」と語っていてやっぱり‼︎と思いました。 他に家族とよく会話しておく、延命治療について話しておく、通帳を1つにまとめるなどありましたが、在宅介護をするう…
実家との長距離往復だけで疲れ切ってしまい、しばらく手が止まっていた相続事務が少しだけ進みました。 父の喪中ハガキの残りを切手に交換し、戸籍謄本の取り寄せとそれにかかる小為替の購入などようやく面倒なことをするため郵便局へ行きました。 住民票も…
先日友人とお喋りしていて双方の親の介護がテーマになりました。 アラフィーで親御さんになんの心配もない人はいないでしょう。もしくはすでに介護を卒業しているかでしょう。 友人は親御さんの介護等級が上がったことでショートステイとデイサービスの割合…
自分で死期を悟っても周りに打ち明けるかどうかはその人次第です。 いわれたほうも「え、なにいってるの?」という対応しかできないでしょうけれど、もしなんとなく予感があるなら面倒そうなことは前倒しでお子さんなどに引き継いでおきましょう。 あまり長…
故人の湯灌(ゆかん)経験のある方はどのぐらいいるんでしょうか。 私はなんどかその場に立ち会って旅立ちのお手伝いをしました。 地方だからか身内だからかわかりませんが、都会では風習そのものがないところもあるようですね。 魂の抜けたご遺体を綺麗に洗っ…
公正証書遺言書があったからさぞ楽かと思いきや、税理士さんと打ち合わせてあれがいります、これもいりますといわれ、およそわかっていたのに身体が動かなくなりました。 さっさとやればすぐ済むんですよ。 でも実家と自宅が離れてますからね。そこの自治体…
被介護者を見送るまでが介護と思ってきましたが、なかなかそうともいえません。 父は在宅介護の限界を自覚していたものの母を入所させるには忍びなく、それでもお世話に疲れてきたと漏らしていました。 そんな折り、父は頭がモヤモヤすると言い出しました。 …
その日が父と過ごす最後の日だと知っていても、あんな過ごし方だったろうか? 最後の日は実家から千葉の自宅へ戻る日でした。 朝に寝具の洗濯と部屋の掃除を済ませてから荷物をまとめてバス停まで送ってもらいました。 バス停で手を振ったのが動く父を見た最…
なんだかんだ文句をいいつつも、介護者の会でお世話係をされていた方とのお喋りを楽しんでいました。 体育系大学を卒業後は大手のスポーツクラブの運営やインストラクターなどされ、早期退職後は介護のお仕事に転職されました。 熱心なクリスチャンで、でも…
単身高齢者が自宅で誰にも看取られず亡くなっているケースが増えています。 それを孤独死というようですが私の親族にもいましたし、父もその日は誰もいなかったので孤独死あるいは孤立死だったのでしょう。 なんだかひどく悲しい言われ方ですが最後なんて案…
https://mainichi.jp/articles/20171214/ddm/005/070/010000c 高齢化による多死社会がすでに始まっています。 いまは自宅で葬儀を出すこともなく、一日一組だけのセレモニーホールでの家族葬が好まれる傾向にあります。 地域コミュニティの崩壊なども影響し…
前期高齢者ぐらいまでなら不調を相談できる相手や主治医がいるでしょうけれど、後期高齢者となると単身だったり世間と隔絶されていたり、診療科目の探し方すらわからないケースがあります。 風邪や持病なら対応方法も把握していますが、深刻な検査機関を紹介…
棺に納まる父と最後の対面をするために、介護スタッフさんが3人がかりで母を家まで送ってきてくれました。 「パパにさよなら言おう」「有難うって言おうね」と誘導しましたが、顔の小窓に手を伸ばすものの理解している様子はありません。 回りが言うから仕方…