先日歯科通院のため帰省し、お泊まり中の母を迎えに行き歯科の中までヘルパーさんと支えて、終わり次第また車に乗せてお泊まり施設へ送り届けました。
身体がぐにゃぐにゃで乗り降りも介助が必要で、そんな母を横に乗せるなんて昔は想像すらつきませんでした。
昔はまったく逆だったんですがね。
なんだかとても不思議な気持ちになりました。受け答えもろくにできない母ですが、特に悲しくもなく淡々と業務が終えられてよかったな〜と思いました。
田んぼ道を走りながら、横の母はこれといった感情も見せず落ち着いています。車内は普段とまったく違う時間が流れていました。
何もわからなくなっても別にいいじゃん。
世の中の動向とか関係ないじゃん。
誰かどうにかしてくれるでしょ。
わざわざ心配の先取りなんかしなくていいんだ、とでもいうような春の穏やかな田舎道を短時間ドライブできて私も嬉しかったのです。
お泊まり施設のスタッフさんも優しく、治療終わりで戻った母を車椅子でお部屋まで誘導してくれました。
こうしたいとかこうなりたいとか現実では我欲に振り回されがちですが、人生の終盤に差し掛かればそんなことはもうどうでもよくて、日々穏やかに過ごせたらもう充分という気持ちになります。