デイサービスへ送り出す直前に失禁する。さっきもオムツ替えしたばかりでもう出ないという本人の言葉を信じてしまった。
9時なので送迎車が玄関前で待機していて、既に乗車している他の利用者さんをお待たせするのが心苦しくて、つい「早く、早く」と急かしてしまう。
自分の体面を保ちたいだけなんだ。
時間にしたらわずか5分。自分なら待たされるのが嫌いだから不愉快になるだろう。
でも利用者さんは私とは違う時間軸で生きてるし、送迎スタッフさんもアクシデントには慣れっこ。
計画通りになんかいかないのは承知の上だけど、一つ歯車が狂うと次の用事もどんどん遅れていってしまう。それが介護生活の日常。
デイサービスの戻りは16時だから、それまでに家事や用事をと思っても、ケアマネとの打ち合わせや来客、ちょっと遠くへ日用品の買い物に出掛けるとあっというまで時間が足りない。昼食後はもうクタクタ。
16時以降は見守りしながら夕飯の支度。ちょっと目を離した隙に座椅子から転がり落ちて、元に戻れなくなっていたりする。
今日もなにもできなかった。
今日もなにもなくてよかった。
どう捉えられるかは、その時のコンディション次第。