父が亡くなったことを知らずにいた父の従兄弟が、年末にお悔やみを送ってくれていました。
電話すると「あまりのショックでしばらく身体が動かなくなった」と話していました。
幼少時の私を覚えているかどうか定かではありませんが、大陸から引き揚げてきて育った場所と自分を繋ぐ最後の絆が私だけになりました。
我が家で、我が家の子供として祖父母に育てられたことを本当に感謝していて、お墓参りや時候の挨拶を欠かしませんでした。
同じ県内でも離れた場所に住んでいるので、お墓参りのあとは立ち寄らずに帰宅するのでした。
私は彼のお兄さんの著書で、オオカミに襲われそうになったり集団自決のシーンを目撃したり壮絶な体験をしてきたことだけは理解できました。
千葉に戻ってからちょっとした名産品を送りました。すると携帯に見知らぬ番号から着信がありました。
出先だったので簡単な会話しかできませんでしたが喜んでくれているようでした。
私の家を懐かしい大切な場所と思ってくれている人がいるのは私にとっても喜ばしいことです。
ファミリーヒストリーというほどのものではありませんが、祖父母からの流れを継承できたことがちょっとだけ嬉しいのでした。