半世紀も生きていると大概のことに既視感があり、実体験を伴わなくともなんかわかった気になります。
あ、それってあのパターンでしょ、前にもあったよね、またその話なの?等々。
感動や驚きが薄れ新鮮な気持ちを保つのが難しくなってきます。
これは私だけではないはずです。
若い頃まわりの大人に感じていた嫌な感覚が自分の中にもある、と気づいたとき己の加齢を受け入れました。
介護をはじめとした日々のルーティンのなか限られた時間内で都合よく高揚するなど無理なので、日頃からなるべく風景を観察し草花の変化を見てとるようにしています。
既存の何年も変わりばえしない人間関係に安住するのは楽だけれど、もうかなり飽き飽きしている自分もいます。
私自身もそう思われているだろうから、できるだけ新鮮な人と会う時間を大切にしています。
固定メンバーとの安定は退屈にも繋がります。
かといって新しい人とばかり付き合っても密度が薄く共感も共鳴もなさそうです。この辺りの兼ね合いが微妙なところです。
なにを見ても聞いてもわかった気にならず新鮮に受け止めたいと思いながら、新しい事に対応できない自分と軽く葛藤する日々です。