親族が生涯単身で孤立死していたことを以前書きましたが、手続き完了まで5年半かかったのには訳がありました。
暮らしていた持ち家が一軒家を真ん中から半分にした長屋でした。(長屋を知らない現代っ子はぐぐってね)
さて配偶者もお子さんもいない人でしたから甥姪が被相続人になります。意思と情報を共有するだけで時間を取りました。
連絡のつかない人、途中で急死し、その方のお子さんが代襲相続するも親子間で絶縁していてなしのつぶての人などで作業を進められません。
連絡がつかないので期限内の権利放棄もできないということですね。
預貯金と不動産を別々に処分することになりましたが、身内が「叔母に可愛がられていた俺が託されている」と言い出し、素人が不動産売却と相続手続きをすると啖呵をきったまま放置すること数年。
そのまま透析患者になり遂行できなくなりました。
病気になれば逃げられるということでしょうか。
透析治療でますます時間が捻出できなくなり、それでも権利書など手放さずにいましたが、遂に折れて専門家へ委ねることになりました。
(なんど諭しても灰皿を投げたり暴れたり手がつけられませんでした)
ここまで費やした無駄な時間と労力と維持管理費、固定資産税。
戻ってくるわけじゃありませんが、承認欲求を満たしたいがために長年こじらせ続けて親戚一同から顰蹙を買い得るものがあったのでしょうか。
その土地は今では素敵なカフェに生まれ変わって地域の皆さんに喜ばれています。