突然の不幸で悲しむよりも葬儀の煩雑さで消耗してしまうのが現実です。
不安定な精神状態で大事なものごとを判断するのは難しく、葬儀のランクや戒名代など日頃なら選ばないようなものを選択してしまったりします。
冷静じゃないんですからそうなりますよね。
私の場合は地域社会および冠婚葬祭に明るい叔母夫婦がいつもサポートしてくれるお陰で、そうそう間違った選択はしていないと思います。
これがもし私ひとりでなにもかも対応するとなると、お通夜から葬儀の段取りや挨拶、法事への案内、弔問対応などどれ1つまともにできなかったと思います。
昔より楽になったとはいえまだまだ喪主の負担は大きく、弔問対応や葬儀社さんと打ち合わせをしているあいだは自分の用事ができませんから、食材の買い物や準備など誰かがしてくれないと本当に困ります。
出掛けているあいだにお花屋さんが供花スタンドを届けにきたり、電報がきたり、葬儀社さんがドライアイスの交換にきたり、人の出入りがちょこちょこあるので留守にできません。
弔問客とは面識がない場合もお話をしなければならず、手が止まっているあいだに連絡したい相手が捕まらずついにお知らせできなかったこともあります。
遺族しかできない手続きがありますが、それ以外のちょっとした留守番や問い合わせや買い物など、やってくれる人がいるといないでは雲泥の差です。
まして香典返しや通夜振る舞いの料理や法事のお膳のランクなど、基準を知らない喪主は相手のいいなりになってしまいます。
幸い田舎でなんとなくの予定調和があり、ご意見番もいることからどうにかこうにかやってこれました。