漢方スクール時代に名前は聞いても中身は理解できなかった「黄帝内経」(こうていだいけい)を漫画で読んでみました。
古代の中国に黄帝という伝説上の帝王がいて、師匠との問答を表したものです。
昔の人は100歳を超えても衰えることはないと聞いたが、なぜ今時の人は50歳ぐらいで皆んな衰えてしまうの?
という問いから始まります。
師匠曰く
昔の人は養生のことをよく心得、四時陰陽に応じて暮らしていた。彼らは飲食に節度があり、寝起きは規則正しく無理な力つかいをしなかった。だから心身ともに健やかで100年の寿命をまっとうすることができた。
ところが今時の人は酒を果汁のように飲み、体に過労を重ね、酔っては女を求め情欲のままに精力を尽くす。
つまり一時の快楽のために生きることの真の楽しみをすり減らす。だから50歳になるとすでに衰えてしまう。
自然からの邪気は病のもとであるが、季節の変化に応じて生活すればこれらを避けられる。同時に無欲恬淡であれば精神的刺激が避けられる。
なんだかこれだけ読むとひどく無味乾燥でつまらない暮らしに見えますね(笑)
今の誘惑だらけの社会で無理な欲望を持たず薄味のあっさりしたものばかり食べ、道楽もせずに過ごすなんて難しいですよね。
欲望はよい方向に作用すれば悪いことばかりではありません。それが生きる原動力にもなります。
あっさり栄養のないものばかり食べていると胃腸には優しいかもしれませんが満足感は低そうです。私は今機能性ディスペプシアという病気であっさりしたものしか食べられず、そこそこ満足できていますが元気なら味の濃いものが食べたいでしょうね。
道楽せずにとはいっても次から次へと流行がやってきて、皆んなが持っているものやしていることは試してみたくなります。
なにを持たないか、やらないか、が重要ですね。
季節に応じた生活と必要以上に欲しがらない、人と比べず節度を持った無理のない生き方が長く健康でいられるということなのでしょうね。