15年ほど前に近くの図書館で田中角栄元首相のご子息の自叙伝を見つけて読みました。
え、息子さんがいたんだ?
ご令嬢真紀子さんしか存じ上げていませんでしたから驚きました。
お母様は神楽坂の芸者さんで幼少期はご両親の苗字が違うことが不思議でならなかったと(角栄氏が京さんを認知していた)
とにかく一流のものに触れる生活をしていて、通っていた◯應でも「あいつの家はすごいらしいぞ」と一目置かれる存在だったそうです。
同級生には政治家さんの婚外子さんも多く、実は自分もそうなんだと打ち明けられることも多かったとか。
田中角栄氏といえば私が幼少の頃ロッキード事件で騒がれていて、子供ながらに悪いことをした人のように思っていました。良いことも同じぐらいにしていたんですがね。
そんな角栄氏のご子息ってどんな人なんだろう?
まぁ会うことはないだろうけど。
そう思って忘れていたのに2年ほど前に偶然お会いできる機会がありました。
話しかけると普通にお喋りしてくれて、気さくな紳士という感じでした。
日中を橋渡しするお仕事をしつつ財団を作る予定を語り著書にサインもしてくれました。
先日、財団設立のお披露目会のお誘いをいただき友人らと参加してきました。
やはり気さくな雰囲気でひとことでいうと洒脱。
「先生と呼ばないで。田中さんでいいから」と。
参加者も日中両国のさまざまな顔ぶれで普段ならお会いできないような方ともお話できて、私の凝り固まった頭がほぐれたようです。
最初に著書を読んでから10年以上の歳月が流れ、案外忘れた頃に願いは叶うものなんだなと思う出来事でした。