父の突然死により要介護5の母を急遽入所させることになったときのことです。
2時間以上かかる入所契約の日に、母のお薬を施設と取り引きしている調剤薬局から購入するよう推奨されました(強要だったかもしれません)
それまで慣れ親しんでいた調剤薬局は薬剤師ご夫婦が私の友人で彼らのご両親は私の両親と、かつ両方の祖父母もそれぞれ友人同士でした。
私はこの代々に渡るお付き合いをとても大事にしていて、両親のお薬データを一元管理してもらっていたことから健康相談も気軽にできる関係性でした。
もうおはなしできなくなる。
患者と薬剤師という立場を超えて私の不安定な体調なども気づかってくれていてとても頼りにしていたのに。
もしこの薬局からお薬を購入するなら私が自分で取りに行き施設へ渡さなければならない。
毎月帰省して父の相続手続きと並行しながら母の衣類管理や広い庭の手入れや地域の行事など自分の自由時間を削って生活していました。
簡単に移動しているように見えて片道400km離れています。
これ以上はもう無理。
大人の事情に納得いきませんでしたが先方の提案を飲まざるを得ませんでした。
私はお薬の管理から解放され面会時に口腔ケアや介護プランの書面に署名するだけでよくなりました。
同じお薬なんだからどこでもらっても一緒だろうと思いますが、私の背景まで理解してくれる場を失った痛手は大きかったのです。
入所って納得いかないことも受け入れなければならないのです。