逮夜(たいや)とか夜伽(よとぎ)などといって納棺されたご遺体と葬儀までのわずかな時間を一緒に過ごす機会があります。
私は両親のときそれぞれ何年かぶりで添い寝しました。
本当に良い経験をさせてもらいました。
隣で眠る父も母もひとことも話してくれませんが、いっしょに過ごせることがこの上なく幸せで2回も喪主をすることになってヘロヘロに疲れましたが悔いなく見送れました。
来てくれた人にはお顔をみてもらい、おはなしをしてお焼香してもらいました。
なかには「こういうところが嫌だった。自分は被害者だ」と悪口をいう人もいてご遺体の耳は聞こえていたと思います。
私に訴えてスッキリしたんでしょうか。
相手が生きているあいだに和解なり解決するなりチャンスはあったはずです。
それをせずにあの世へ旅立つ人を恨んでも仕方ないです。
向こうの世界でもし再会できたら本人にいうべきことじゃないでしょうか。
なるべく今生では後悔や行き違いを少なく生きたいものです。
亡くなった人を恨み続ける負のエネルギーは苦しいだけですからね。