先日帰省したおり仙台市営地下鉄荒井駅で「鳴り砂」の展示コーナーに立ち寄りました。
さほど興味もなくスルーしようとしたら鳴り砂研究会の代表の方がとても親切に説明をはじめて帰るタイミングを逃しました。
はるか遠い昔、父と宮城県の十八鳴浜(くぐなりはま)海岸で鳴り砂を踏んで遊んだ記憶が蘇りました。足で踏むとキュッキュッと砂が泣く珍しい海岸なのです。
意外なことに鳴り砂海岸は宮城県に多く、日本一の鳴り砂海岸は島根県だそうです。
なぜ砂が泣くのか?
川の上流の花崗岩が風化して砂つぶ(石英)になり、川から海に運ばれ波によって打ち上げられ鳴り砂浜ができるそうです。
そう、鳴り砂の正体は石英(せきえい)だったんですね。
鳴り砂研究会の方は定年直前に鳴り砂の魅力に取り憑かれ、大学の先生を交えた勉強会や現地調査に出掛けてどんどん魅力にはまっていったそうです。
調査はよく晴れた日に足元の悪い砂浜を何キロも歩く体力勝負なので、これから行こう‼︎と急なお誘いに対応できる人がなかなかおらずほぼひとりで研究していたそうです。
最近女性がメンバーに加わったそうですが後継者不在で、学問としても確立しそうなのに常設展があるわけでもなくこのまま埋もれてしまいそうで残念です。
海岸によって砂の音が違うことを聞き比べできたり、江ノ島海岸の砂は砂鉄を大量に含んでいるなどの体験コーナーもあり、スルーしようとしていたのに私もその魅力に触れてしまいました。
鳴り砂は汚れで鳴らなくなってしまうため、砂浜掃除でゴミを少なくしたり焚き火や花火の後始末をきちんとするのが大事で、私たちが使う日焼け止めクリームが悪さするなど教わりました。
それにしても鳴り砂の研究成果がウェブ上に残されてるわけでもなしもったいないですね。