袈裟の縁に刺繍されていた
ニュースでも話題になりましたが日本から中国へ送る新型肺炎の救援物資の箱に1000年以上前の詩が書かれていました。
https://www.afpbb.com/articles/-/3266316
恥ずかしながら私はこの詩を知らずあとで調べると日本の長屋王が唐の高僧へ袈裟を送ったさい縁に刺繍されていた言葉でした。
山川异域
风月同天
寄诸佛子
共结来缘
別々の場所に暮らしていても自然は繋がっている
この袈裟を仏弟子である皆さんに贈ります。共に来世での縁を結ぼうではありませんか。
いつかのお礼は時空を超える
この詩に感動した鑑真が日本に渡ることを決めたといわれています。お陰で日本にも素晴らしい経典が伝えられたのですね。そのくだりは私の大好きな小説「天平の甍」に書かれています。
何度も難破しながら命懸けで日本を目指した鑑真と遣唐使の留学僧たちの物語で映画にもなりました。唐で学び知識を日本へ持ち帰ろうとする留学僧とすでに現地女性と所帯を持ち大陸で生涯を閉じる決意をした留学僧。
なんとか経典を持ち帰ろうとする当時の状況や心情が綴られています。苦労して写した経典も難破で海の藻屑と消えてしまいます。
そういえば長屋王の邸宅跡が発見されたのは昭和63年で確かアエラの創刊号に掲載されてたなぁなんて紐付けされた記憶が蘇りました。