生きるために必要なのが家事
若い頃あるお宅にケーキ持参でお邪魔しました。その家のお母さんが不在でお父さんが「どこになにがあるかわからん」といいながらフォークやお皿を探していました。奥さまに家事いっさい任せきりで自分の母親も同居し長男としてなにもさせられずにおじさんになった人でした。
なんともいえない違和感
長男だからと母親から大事にされ儲からずさしてやる気のない家業を継ぎ、新たに所帯を構えるでもなく同居を選び嫁姑のいさかいも知らんふりでこのおじさん自分でなにかを選ぶとか決めるとかしたことあるのかな?と不思議でした。
私の父も長男でしたが祖父母も自分たちも共働きで座っていれば料理が出てくるような家庭ではありませんでした。自分も動かなければなにも進まないことは腑におちていましたね。
家事のやり方でよく母と揉めていましたが、敷地に別棟を建てて嫁姑問題が起きないようにしていました。
連れ合いが要介護になると悲惨
よその家のことは当事者がどうにかすればいいのですが、家事もできずに奥さまが要介護になると途端に露頭に迷いますよ。
先日もメモを渡されて買い物をしている高齢男性を見かけましたが、値段が高いか安いか、売り場のどこにあるのか分からず気の毒になりました。
1回かぎりのお手伝いなら子供でもできるんですよ。生きている限り毎日こなしていくのが家事ですし、連れ合いが意思疎通もできず身体が不自由になったら社会的地位や収入の高さが助けにならないことを実感するでしょう。
私はそりの合わない父の唯一尊敬できた点は家事万能だったこと。母のズボンのゴム通しまでできました。お陰で老々介護+遠距離介護が可能でした。