日本人の忘れもの
中国残留孤児ということばを聞いたことはありますか?戦後75年すぎてかなり忘れられていますよね。私の叔父も1941年満洲帝国(中国東北部にあった日本が建設した国家)に渡り戦後引き揚げてきました。
フィリピンにも残留邦人がいる
「日本人の忘れもの」
私もこの映画をみて初めて知ったのですが、戦前フィリピンに渡り現地で所帯をもった日本人男性が戦後帰国し遺された子供たちは無国籍のまま放置されているという現実。
すでに70代後半の彼らを就籍(日本国籍を取得)させるため日本人弁護士やフィリピン日系人リーガルサポートセンターのスタッフが奔走し、丁寧に当時の旅券や戸籍や渡航記録、本人からのインタビューを頼りに裁判所へ申立てしていきます。
社会保障問題
無国籍のままで高齢になると医療介護や税制での措置が取られずそれこそ棄民(きみん)となってしまいます。本人になんの落ち度もなくただただ戦争で不利益を被った格好になります。
小原監督とプロデューサーの河合裕之弁護士が中谷元防衛大臣にフィリピン残留孤児の件で陳情し「検討します」と返事をもらったそうですがあまり時間はありません。孤児たちも高齢のため7割ほどが認知症を患い当時の記憶の整合性が取れなくなりつつあるからです。
(↑残留孤児で1977年に中国から引き揚げてきた今村女史と小原監督とご一緒させていただきました)
この問題が消滅してしまわないようになにか少しでもできることをと思い綴りました。ポレポレ東中野で4日(金)まで上映しその後は自主上映される予定です。未解決の戦後補償問題を意識してみませんか。