のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

空き家解体費用に盲点が

祖父母が暮らしていた平家を解体することになりました。

 

コミュニティカフェとかケアラーズカフェとか、地域に貢献できる場にしたかったのですが、管理運営が現実的ではありません。

 

放置によって小動物の住処になったり、漏電、失火、水道管の凍結、倒壊などのリスクを抱えることになります。

 

長年エクステリアをお願いしている業者さんに施工してもらうにあたり、解体の届け出を役所に提出→認可をもらって初めて着工の流れです。

 

祖父母が使っていたNTTの加入権は10年以上経過して権利失効していました。しかしもう1つ回線がきていたので移動するのにまた申請→許可。

 

ガスと電気は連絡して、水道は専門業者さんに止めてもらって更地にして火災保険も解約です。

 

司法書士さんに書類作成してもらうと法務局の職員が現場を確認しにきました。すると既に解体されていた明治時代の家屋が抹消されていません。

 

課税対象ではなかったのですが、長年自治体の税務課と法務局の連携がなかったのです。

 

実在しない建物が登記されている

 

相続などで発覚するケースも多いかと思います。空き家所有されている方は、ちょっと確認してみるとよいかもしれません。親だって知らないことがたくさんあるのです。

 

ちなみに登記抹消費用は3棟で約14万円でした。解体費用プラスアルファの思わぬ出費でした。

身内が孤独死するとこうなります

親族が生涯単身で子供もいなかったのですが、腕に技術があり晩年は友人に囲まれ楽しく暮らしていたものの、自宅で孤独死していました。

 

新聞受けに新聞が溜まっていて、不審に思った学生さんが地区の民生委員さんに連絡してくれて、警察が捜査に入りました。

 

まだ春浅い時期でしたが、死後数日経過してご遺体は傷んでいたようです。夏場だと蛆が湧いていたりするそうです。

 

身内が検死に立ち会わなければならず、近くに住む私の義理きょうだいに連絡が来ました。

 

事件性があるのか、病気なのか全裸にして色々調べるのですが一緒に見なければならず、かなりキツイ出来事です。

 

なぜこうなったのか、そもそもわからないまま警察の指示通りにしなければいけない。事情が飲み込めない。

 

検死担当医は書類を作成し死亡診断書を作って役所に届け出して、初めて火葬や埋葬許可書が交付される。

 

バタバタ葬儀を済ませると次は厄介な相続が待っています。結論から言うとすべて終わるのに5年かかりました。

 

公正証書遺言など当然なく、配偶者、子供のいない人は親族とも音信不通になっているケースが多いので、法定通りの分配をしようにも行方のわからない甥姪を探すうちに三ヶ月(相続放棄の期限)なんてあっという間に過ぎてしまいます。

ネイリストさんと文豪談義

ネイルサロンは仕上げまで約2時間かかります。その間ずっと狭いスペースでネイリストさんと2人きりです。

 

今日は初担当のネイリストさんでした。

 

アニメと文豪がコラボした企画展がお好きならしく、お互い太宰好きで意気投合しました。

 

文学館に展示されている往復書簡などは、ご遺族の許可があるにせよ死後に不倫が明るみに出るとか公開処刑よね〜〜、なんで昔の文豪は世を儚んで自殺しちゃったのかしら〜「舞姫」のエリスって鴎外にホントに会いに来たんでしょ〜

 

言いたい放題

 

彼女は先日、芥川龍之介の作品などが展示されている田端文士村記念館を訪問したそうで、なかなか良かったと教えてくれました。

 

私は墓マイラーで太宰の桜桃忌に知らずにお参りしたら、お向かいが鴎外のお墓で驚いたなどネタに事欠きません。

 

三島由紀夫のボディビルから、川端康成が晩年に17歳の女性に失恋したとか互いの萌えポイントを披露する充実した時間となりました。

古代への情熱 II

弥生人はなにを食べていたのか。大田区久ヶ原遺跡から出土した土器についた植物を調べる講座に参加しました。

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一口に土器といっても花瓶のような、口の広いかめ、お椀のようなの三種類だそうです。

 

遺跡 土器 埴輪という古代の大好物は見てるだけでわくわくします。学芸員になりたかったのは発掘作業がしたいのではなく、綺麗に修復されたものを見るのが好きなのだと気づき、興味のあるものは見に行くようにしています。

 

型に樹脂を注いで、サンプルに埋め込まれた穀物がなんの種類か当てる練習をしてから、本物の土器で同じ作業をします。壊したら大変です。

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慎重に樹脂の材料を混ぜ合わせて素早く注射器に入れて、種子が入り込んだ窪み(圧痕)に注入します。土器の製造過程で回りに落ちていた種や実、虫などが偶然または意図的に入り込んでしまったことで、当時の食べ物がわかるということです。

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この作業で大豆やあずき、ゴマは縄文時代から、稲や麦は弥生時代から食べられていたとわかったそうです。歯医者さんで型取りに使う樹脂がこういう場でも使われるとは驚きです。そういえばネイルサロンでも花をデコレーションする時に使っていると聞きました。

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初めての作業は説明を聞いても飲み込めずにいたら早稲田大学の学生さんや、博物館「友の会」の皆さんが優しくサポートしてくれました。

 

そして大田区立郷土博物館には圧痕部という活動があるそうで、埃だらけの土器から種子が埋まっていそうなものを洗って、樹脂で型取りしての地味な作業を繰り返したり、土器を焼いたりしているそうです。

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夏には土器を作って焼くワークショップを企画しているらしく、古代への情熱がちょっと疼きました。

親の友達を知っていますか

地域で高齢者を見守るなど政府の方針を見聞きしますが、地域を語る上で欠かせないのが親の交友関係です。

 

幼馴じみ、学生時代、現役時代、ご近所さん、習い事や趣味友。

 

何かしらのサービスを利用しているなら、お世話になっているスタッフさん、理髪店の担当さん、通院先のナースさん、調剤薬局の薬剤師さんなど。

 

他にも知らぬところで様々な人のお世話になっているものです。新聞屋さんや公共料金の検針係さんは直接顔を合わせることがほぼないけれど、異変に気付いてもらいやすいものです。

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3年前に父のお友達グループと、温泉での泊まり同窓会に同伴しました。ただでさえゴミだらけの実家片付けで疲れてるのに旅行とか勘弁してくれと思いながらも、自分にも休息が必要と感じていました。

 

結果行ってよかったです。皆さん幼少時の私を覚えていて「あら〜〜大きくなって〜」と懐かしんでくれました。

 

まだ若かった両親が、必死に生きていた時代を知るお友達との再会は私も嬉しかったのです。

 

中にはお子さん2人をエリートに育て上げて、奥様がお暇を頂戴しますと出て行った方もいました。どんな老後になるかなど予想もつかないものです。

 

こうなりたい、ああだといいなと思い描くようにはなりませんが、目の前の現実を受け入れ今を味わう以外にできる事はないようです。