のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

私の担当顧客を盗んだ上司

f:id:nozosan-net:20161117174330j:plain四半世紀も前の話だけど、ふと思い出したので備忘録的に書いておきます。新卒当時、金融機関に勤務していました。

 

今と同様にコンプライアンス規定が厳しく、何をするにも本人確認、至急ほうれんそうが当然でした。当たり前ですが。

 

そんな折り退職金のほぼ全額と思われる金額を突然送金してきた新規顧客がいて、「これで購入できるだけの〇社の株式がほしい」との電話注文を私が受けました。

 

まずは振込み額と本人確認書類を揃えてからの買い注文です。「買えるだけほしい」なのでざっくりの仮計算をして(手数料など)指し値で東証一部に買い注文を出しました。

 

その銘柄はすでにブーム?は過ぎていて、今更多く所有したところで利ざやの期待は薄そうだな、と内心思っていました。(口には出しません)

 

売買手数料と口座管理料を考えれば、名義変更して長期保有すれば損もなく、毎年楽しく配当やオマケがもらえて株主総会に出席できて、ちょっとした投資家気分が味わえる体験を手に入れたと考えればお安いものかもしれません。

 

私では上手く顧客を回せないと思った上司が初めは売り買いのタイミングや銘柄をアドバイスしていましたが、私利私欲が出てきたのでしょう。ある日、顧客に出来連絡(売買成立を電話で報告すること。約定ともいう。)するリストをプリントすると、担当者コードがその上司のものに変更されていました。

 

私の不在時に私の担当印と自分(管理者)の印で勝手に担当替えし、手数料収入を自分の数字にしてしまっていたのです。浅知恵のくせに小賢しいですねぇ。

 

そこからは回転率もなにも考えない、「推奨銘柄」と呼ばれるいくつかの優良銘柄と転換社債ワラントを自分なりに組み合わせたらしい売買を繰り返していました。ここに顧客に利益を与えるという思考は0です。手数料収入を自分のものにしたいという欲しかありません。

 

年度末が近づき別の部署の女性社員が退職することになり、その補充には業務のわかっている社員が必要ということになりました。

 

この上司は自分の行いを少しは恥じていたのか、私と同じ部署で仕事をしていると悪行がバレると思ったのか、私を補充要員に推薦しました。私としては日々のノルマに追われずに済むし、相場の勉強もせず丸投げしてくる素人顧客の担当から外れるのはむしろラッキーでした。

 

業務や担当顧客の引継ぎで部署間を行ったり来たりの私に、それまで私をどちらかといえば嫌っていた上司が急に優しく声をかけ始めました。後ろ暗いことに触れられたくない、浮気がばれないようにかえって優しくする(笑)ような感じですかね。(思い当たる人も多いと思います)

 

新年度になり私が他部署で仕事をしていると、私を追いやったとの自覚があるのか、その上司がわざわざ様子を見にきたふりで声をかけてきたりしました。「よくない事をしている意識」は薄々あったようです(笑)