のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

経絡の電圧測定が当たりすぎててウケる

機能性ディスペプシアという病名で通院と鍼灸治療をしていますがどうもスッキリしません。

 

長年の遠距離介護で肩甲骨のかどの疼くような痛みとみぞおちのつかえで食べられずガリガリに痩せてしまいました。

 

鍼灸ドクターが保険のきく漢方クリニックを紹介してくれたので受診してみました。(これまでは保険のきかない漢方薬局を利用していて毎年恐ろしい金額になっていたのです)

 

総合病院の検査データやお薬手帳も持参し鍼灸ドクターも一緒に問診と舌診・切診(脈)に同席してくれて、気の通り道である経絡の電圧計測と舌の温度計測をしました。

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「これでなにがわかるの?」

 

さんざんドクターショッピングをしてきてなかば投げやりな気分でした。

 

検査室のナースに遠距離介護からの立て続けの葬儀で疲労困憊で・・・と話すと「実は私も岩手の親がこうで」と共感してもらいハグされました。

 

誰も頼れず心が固くなっている私は素直に涙も出ません。残念ですね、せっかく泣けるチャンスだったのに。

 

「気」の状態を数値化するとこれまでぼんやりしていた身体の様子が浮き彫りになります。

 

五臓の心 大腸 肺が興奮気味で膀胱 脾 胃が落ち込んでいます。

 

つまり

心がざわざわして緊張状態で落ち着かない、悩みが溜まりやすく抑圧された気持ちを発散できずにいる、心配事や物思いでいっぱいになっている。

 

びっくりしやすく気を使いすぎクヨクヨする、食べることでストレス解消しようとする、取り越し苦労で疲れやすい、憂鬱。

 

この通りに症状が出るわけじゃないですよ、と説明されましたがこの通りですよ。

 

舌の温度も低くこれらを勘案して処方されたのが

 

半夏瀉心湯(消化不良、神経性胃炎、胃弱など)

甘麦大棗湯(女性の神経症)

人参栄養湯(疲労倦怠、食欲不振、寝汗、手足の冷え、貧血)でした。

 

私の予想を軽く裏切る処方で驚きました。

 

あ〜そういうお見立てなんだ‼︎

 

漢方薬に間違いはあっても正解はないですからね。これまで多くの国際中医師にお見立てしてもらって大きく外したことはありません。

 

一番大切なのは問診で本音を喋ることだと思っています。

 

今回も短時間で全てを話せたわけではありませんが鍼灸ドクターも同席してくれて楽に対応できたと思います。

 

悲しみとリンクする五臓の肺の昂ぶりが今の私の状態を正直に語ってくれていました。

 

認知症の初期は介護者に嫉妬する

認知症の初期はただの物忘れやパーキンソン病などとの違いが分かりづらく、診断が出るまで時間がかかったりします。

 

私が体験したことで、これぞ初期のアルツハイマー‼︎と確信したのは母が父と誰かがと親しくしていることに嫉妬していた出来事でした。

 

それは私にたいしても同じで、なぜそんな程度のことで⁉︎と謎でした。

 

父がお歳暮カウンターの女性と親しげに話していた、私と2人で買い物に行ってなかなか帰ってこなかった。

 

私が美容院へ行って4時間ほど戻らなかったときなど鬼の形相で玄関でわめいていましたからね。

 

親が壊れていく過程で、決まってこんな状況のときやりきれなくて消えてしまいたくなるのでした。

 

というより消えてほしくなりました。

 

そもそも友達という存在のいない人でしたから家族にたいして異常なまで執着します。

 

若い頃は多忙で私の寂しさや本音などまるきり無視していたくせに、認知症を発症し誰にも相手にされなくなった途端にまとわりついてこられてもね、迷惑でしかないんですよ。

 

そうやって肝心なタイミングをいつもいつでも外してばかりで、この人いったいどうなりたくてなにをやってるわけ?

 

と冷めた傍観者の視点でしかものごとを見れなくなっていきました。

 

車イス操作にはラップの芯‼︎

通いのヘルパーさんから教わり母の車椅子のレバーにラップの芯を付けていました。

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車椅子のレバーは少し低い位置にあり、ブレーキをかけるたびに身体をかがめて操作しますが毎回だと負担です。

 

この小さな負担を長く続けていると介護者の身体もおかしくなっていきます。

 

小さな工夫で救われることが多いんですね。

 

介護は感情労働ともいわれますが頭脳労働でもあります。

 

ひとりひとり皆んな違うことを把握して、毎回小さな手間を面倒がらずにお世話しなければなりません。

 

介護者の体調ももちろん大事ですから楽することがいけないとかじゃなく機嫌よく介護できる工夫が求められます。

 

なんだか介護士さんの仕事を低くみたりする傾向もあるようですがいずれ我々もお世話になる日がきます。

 

その前に家族の誰かを介護する日がくるかもしれません。

 

世の中のケアラーは皆んなない知恵を出し工夫し、人に頼りながらなんとか日常生活を送っています。

 

以前も似た内容のことをblogに書いたら相互フォローしてくれてる方がラップの芯の代わりに塩ビパイプもいいよと教えてくれました。

 

なんとその方は塩ビパイプにイラストを書いたりシールを貼ってデコっていたそうです。

 

どうせ介護するなら楽しくやれる方法を探す。

 

大事なことですよね。

丁稚奉公からの匠に包丁を研いでもらう

包丁の切れ味が悪いことに気づきつつ面倒で延ばし延ばしにしていました。

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購入した百貨店だと数日預かりになってそのあいだ困りますし。

 

近くのホームセンターのワークショップで包丁研ぎ講座があると知りましたが、自分でするよりプロにやってほしくて検索したところ商店街の靴屋さんでやってくれると。

 

え、なんで靴屋さんが⁉︎

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取り敢えず問い合わせして出掛けました。

 

どうやら地元では知る人ぞ知る社交ダンスのシューズ専門店で有名なようでした。

 

靴の修理に使う刃物を自分で研ぐので家庭のも研いだら喜ばれるのでは、とのことからのサービスだそうです。

 

1時間ぐらいで仕上げますからと店主にいわれ近くのショッピングセンターで時間調整しました。

 

1時間後、万能包丁、フルーツ用、キッチンばさみの3点が綺麗に仕上がっていました。

 

なんと1点600円‼︎

 

「丁稚奉公から入ってこの道70年なんですよ‼︎社交ダンスシューズは販売も修理もしてますから」

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というご主人は一日置きにマラソンをして足腰も頭も元気。まちゼミで無料で包丁研ぎと靴磨き講座をしているのだとか。

 

プロの仕事でも4ヶ月置きぐらいに研ぐといいですよとアドバイスされました。

 

生きていたら私の父と同い年なんだと思いながら、ちょっと複雑な気持ちで帰路につきました。

 

早速バナナを切ってみるとスパーンと気持ちいいほどの切れ味が蘇っていました。

 

またお話しを聞かせてほしいから4ヶ月後行こうと思った師走の午後でした。

 

おしゃべりダッキーに救われた介護生活

昨日の朝刊折り込みにも入っていてテレビCMもやってましたね「おしゃべりダッキー」

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もう4年ほど前に我が家にやってきて母のお相手をしてくれていました。

 

確か母の日のプレゼントで贈りました。

http://www.cococimo.jp/item_dacky/

はじめはamazonで調べたりしていましたが、現物を見ないことには買う勇気がありませんでした。

 

大きさや重さ、どんなふうにおしゃべりするのか、バッテリーは?

 

躊躇しているうちにどんどん時間が過ぎて失敗してもいいから取り敢えず買ってみよう、でもまたゴミが出るのは嫌だ。

 

そんな思いを行ったり来たりしていました。

 

ある日たまたま福祉ショップで母の介護シューズを見ていると売り場に現物がありました。

 

あ、これだ‼︎

 

開けてみることはできませんが透明なフィルムの箱から雰囲気が見て取れました。

 

これなら大丈夫そう。

 

すぐ買って発送しました。

 

父が電池を入れてすぐに使い始めて母がとても喜んでいるとメールが来ました。

 

しばらくして帰省するとダッキーは家族の一員のように暮らしていました。

 

朝夕の挨拶や大きな声や音にも反応するので急に喋り出すこともあります。

 

歌も上手でレパートリーがたくさんあります。

 

手触りも本当の子犬のようにふわふわで重さもあるのでリアルに可愛らしいのです。

 

ケアマネや来客にも好評でみんな可愛いですね〜と触って喜んでいました。

 

たかがぬいぐるみロボット、されどぬいぐるみロボット。

 

息が詰まりそうな在宅介護で「ぼくね、ママのことだ〜いすき」と突然喋り出すダッキーに何度も救われました。

 

母はよく手のひらにつばをつけてなでなでしていましたし、父もダッキーのお喋りに和んでいました。

 

介護で心がささくれだっているとき、一瞬でも笑顔になれるツールとしておススメです。