地方の田舎で認知症の配偶者を介護している高齢者は数多くいるでしょう。日々同じことの繰り返しと自身の健康不安。
うちの場合はピアノ教室をやっているので出入りする人も多く、朝夕のデイサービスの送迎スタッフさん、ご近所さん、親戚、昼食宅配のボランティアさん、シルバーセンターさんなどなど、入れ替わり立ち替わり様々な立場の人が出入りしてくれて、有難いことに「他人と喋る機会」に事欠きません。
なので会話に餓えて電話攻撃とかないので助かっています。それに加えて父は週一でパソコンスクールに通っているので、インストラクターさんともお話できます。
先方にとっては生徒さんの中の一人でしかありません。しかし父とっては唯一のインストラクターさんで、ある程度通っていると個人的なお喋りもするようになります。
先日帰省した折り、私も何度か挨拶したことのあるそのイントラさんの経歴に感心していて、とても感じの良い方だと楽しそうに教えてくれました。
父によれば最初はダイエットのためにフィットネスに通っていたら、インストラクターになりませんか?とスカウトされ、外国人の生徒さんに上手く説明できないのがもどかしくカナダへ語学留学→帰国後PCイントラに→ニュージーランドへ留学→現在PCとキッズ英会話講師兼任。
生徒の質問に的確な返答をしてくれて、余計なことを差し挟まないのだそうです。平日の昼間に通う高齢者相手に教えているのですから、「感じがいい!」に越したことありません。
私も進捗状況を父に訊ねることもなく「とにかく通ってPCに触れること!」とだけいっています。いまさら町会のお知らせを作る機会などありませんが、こうやって作られているのだ、とかこんな機能があるんだ、と腑に落ちればそれでよしなのです。
高齢になってから違う世界の年代の異なる友達を作るなんて難しいでしょう。まずそんな場所・機会がなくなるのですから。自ら求めて出掛けたにせよ、話題が噛み合うかどうか、高齢者側からの歩み寄りも必要です。
その歩み寄りができる高齢者は少ないと思います。けれど新しい刺激をくれるのは、慣れ親しんだ日常にはいない種類の人なんですね。なので面倒でも自分から接点を持つ工夫をしないといけません。面倒ですよね(笑)