のぞみのデュアルライフ(2拠点暮らしと養生方法)

不仲な親の介護と実家のゴミ屋敷化に悩む皆さんへ 

座禅会

実家は臨済宗妙心寺派の檀家です。地方の田舎なので分譲墓地を購入するってなに?な感覚がいまだにあります。私は本家で育ったので、先祖代々のお墓も仏壇もすでにあるのが当たり前な環境でした。母の実家も旧家の地主でしたから同じよう感じで、お彼岸やお盆の行事は欠かさなかったです。ただ仏事にはなにごともお金がかかり、戒名の字数も金銭で買えるとかどれだけ盛大な葬儀をしたかとか立派なお墓を建てたかとかビジネス要素満載で、仏教の本来の意味とは?と疑問に思うことが多々ありました。しかしこれから仏教系の大学に入るほどのことでもなく、なにか身近に学べるツールはないものか模索していました。すると深川の同じ宗派の寺院で定期的に座禅会をやっていることを知りました。さっそく電話で問い合わせてから、ドキドキしながら初めて門前仲町駅で降りました。

 

東京スカイツリーがすぐ近くに見える細い道を辿っていくと、ウェブサイトの写真どおりの外観のお寺があらわれました。都心なのにとても静かな空間で、地方の田舎の檀家寺院と有名観光地の寺院しか知らない私にとってとても新鮮な場所でした。脚を組みやすいようにジャージに着替えて、お尻の下にあてがう枕のような形のものの上で座禅を組みます。(少し前からカルチャーセンターの椅子座禅講座に通っていましたが蓮華座は組めませんでした)できない人はあぐらでも構いません。

普通のあぐらでも25分×25分、あいだに休憩を入れても動かずいるなんてとても辛いです。吸う吐くの呼吸ペースをゆっくりにしていてもなぜか唾液が出てきて、どこで飲み込めばよいのかタイミングが掴めません。「脚痛いな~早く終わらないかな~」と邪念雑念だらけの時間がようやく過ぎてやって脚を崩すと、これまで止まっていた血流が一気に流れ出す感覚でした。

 

こちらからお願いしないと警策で叩かれることもないので、そこからは楽な姿勢で住職さんのお話を聞き般若心経をみんなで唱えて、小さなお菓子とお茶を戴き「初参加のかたはどちらからいらしたんですか?」みたいな雑談を少ししてから、なぜかすがすがしい気持ちで寺院を後にしました。着いた時は明るかった深川の町もすっかり日が落ちていました。「あ、もしかしてこの説明のしようのない感覚が座禅の効果なのかな?」と思いながら家路を急ぎました。