いいところを無理に探さない
人から「羨ましい」といわれるまでふるさとがあることを当然、なんならうざいぐらいに思っていましたが歳をとるとどうやらそういった金銭で手に入らないものに憧れるようです。若いころにはわからなかった感覚ですね。
地元には幼稚園〜小学校からいっしょの友達が多く親同士も親しく祖父母の代からのおつきあいなどザラ。知りたくもないのに「〇〇ちゃんは今こうなんだって偉いね」みたいなやる気のない私にはいらん情報しか入ってこない環境でした。狭い社会での密なつながりは自意識過剰にはしんどいですよ。周囲の大人は比較のつもりもなくただの話題としてのおしゃべりだったかもしれませんが。
噂好きな田舎の人たちに辟易し実家にも寄りつかなくなり自分の好きなように生きようとしていたら母が認知症になりやむなく介護することになりました。今思えばこういうことがなければ拗らした関係性を解消するなどできませんでしたね。必要なことが起きるというのは本当らしいです。
おかげで疎遠だった親戚や地域の人々、同級生などとよい関係性を築けて父と二人三脚で母のお世話ができました。まとめれば美しいおはなしに聞こえますが(笑)ここに至るまで必要だった時間や労力は大変なものでした。