母は入院先で最期を迎えるだろうことを主治医が判断し担当ナースより連絡をもらいました。
県外に暮らしていて、それでも月に2、3回面会に来る私にナースステーションの皆さんが気づかいしてくれて、施設のお部屋キープ代もかかりますよね?先生に訊ねてみたほうがいいですよ。
と提案されていました。
私としてはどれだけ長引くかわからない入院で、入所待ちの人が大勢いることを勘案すれば結論を先延ばしできないことも重々承知していました。
ちょうど千葉に帰宅する日の朝に病棟ナースより連絡があり、そのまま施設の事務方へ事情を話しました。
書面の記載や捺印、預けていた後期高齢者の保険証など公的書類の返却物もあり、なんだか寂しさでいっぱいになりました。
ずっとこの施設で機嫌良く暮らしてほしい
それが私の願いでした。
いつか退所する日は必ずくる。
わかっていたことでした。
仲良しのスタッフさんもできて、口腔ケアや栄養管理、看護師、生活相談など専門職の人々とお話しできる関係性に満足していました。
これまでと変わらないペースで面会にきて、他の時間は庭仕事や地域の行事に充てられると考えていたのです。
現実はなかなかそうもいかないようで、こちらの都合に関係なくものごとは進んでいきます。