認知症の母の介護がスタートした頃、自分は何が嫌でどのように困っているか言葉にできませんでした。
10年以上前ですから今よりももっと情報が少なく、医療機関が発信するものにしか辿り着けず、他の介護家族がどのようにしているのか知る場が限られていました。
今でこそケアラーズカフェはじめ多くの交流会がありますが、当時はそのようなところへ行けば田舎特有の身元調査で〇〇さん認知症なんだって、と噂の種を自分から蒔く結果になっていました。
けして自意識過剰などではなく、面白おかしくお喋りされるのが嫌で足が遠のいていました。
今なら
①被介護者である母を一番に考え軽度の頃からデイサービスへ通わせる
②できないことを責めたりなじったりする父を再教育する
③早い段階から自費で訪問ヘルパーさんと契約する
④異常なまでにモノに執着する父を言い含めていっきに家財処分する
と言語化できますから感情を入れずに進めていくのみです。
後知恵でいったところでどうにもなりませんが、なにが嫌でどうしたくて誰が邪魔しているか明瞭にできれば無駄な軋轢をうまずに済んだのでしょう。
父自身も母が徘徊や失禁を繰り返しなんども警察沙汰になることを世間体が悪いと思うばかりで、当の母が家に居たくなくて出て行くのだというところまで理解が及ばなかったようです。
私だってあんな家にいたくなかったですからね、そりゃ徘徊を装って行方不明になりたくもなりますよ(笑)