外の世界とやりとりするために
実家は固定電話しかなく父はゴルフをやめてからすぐ帰宅できる場所しか出掛けなくなったため携帯を解約していました。母もその程度の行動範囲でしたしそもそもやりとりする相手がいませんでしたから持つ必要がなかったのです。
東日本大震災と認知症がきっかけ
東日本大震災の被災地になったことで固定電話がまったく使えないことをようやく理解し通信手段を複数持つ必要性を理解したようです。なにしろ災害伝言ダイヤルに録音しても聴き方がわからないのですから遠くの親戚からメッセージが入っていたことを数ヶ月知らずにいた有様でした。その当時すでに母は認知症と診断されていて日々家でぼんやり過ごしデイサービスにでも通っていれば少しは症状を遅らせることができたかもしれません。
高齢者の無知にはつきあいきれない
父は電気代がかかるという理由で固定電話の電源を就寝前に切っていました。認知症の家族を抱え緊急時どうするつもりたったんでしょうか。携帯なんて必要ない。用事があれば家からかければいいし大事なことは手紙を書けばいい。
情報は新聞やニュースから。
読書は知性を深める。
調べ物は図書館で。
どこかで時間が止まっているんですかね。
節約したつもりの電気代でなにを得ましたか?
手紙を書いているあいだに状況は変化してますよ。
新聞やニュースはすべて正しいですか?
日焼けして虫の湧いた本で知性が深まりますか?
調べ物はぐぐればヒットしますよ。
説明する気力さえない私の心はどんどん冷えていきました。これで在宅介護だなんて甘すぎると呆れるばかりでした。今はなれて暮らす高齢の親御さんのいる方はどうぞスマホを持たせてラインが使えるようにしてあげてください。最初は面倒でもいずれ双方にとっての助けになりますから。